転職は一歩踏み出す勇気がいりますよね。障害があると「自分に合った仕事はあるのかな」「周りの人は理解してくれるだろうか」と余計に心配になるもの。
でも大丈夫。この記事では、障害のある方の転職の疑問や不安にお答えします。手帳の有無に関わらず、あなたの強みを活かせる職場を見つけるヒントをお伝えしますね。
もくじ
障害者転職の現状
障害者雇用という言葉を最近よく見かけるようになりましたよね。でも実際はどうなっているのか、具体的に見ていきましょう。
日本では「障害者雇用促進法」により、企業に対して一定割合以上の障害者を雇うことを義務づけています。民間企業の法定雇用率はだいたい従業員40数人に1人は障害者を雇用しなければならない計算です。
ただ現実にはまだまだ課題があります。
- 企業側の理解不足:
- 「身体障害者は車椅子利用者だけ」「精神障害者は不安定で働けない」といった誤解が残っています。実際は多様な障害特性があり、適切な環境さえあれば高いパフォーマンスを発揮できる人が大勢います。
- 求人の偏り:
- 障害者雇用の約70%が「事務職」「軽作業」に集中しているといわれています。プログラマーやデザイナーなど専門職の求人は全体の10%程度にとどまっているようです。
写真は、障害者が舞茸を選別する軽作業の様子です。
このような仕事は負担が少なく続けやすい反面、給与が低く、スキルアップの機会が限られるため、働き続けても収入がなかなか上がらないという課題もあります。
- 職場環境の問題:
- また新聞の調査では、障害者の約65%が「職場環境の改善が必要」と回答。特に聴覚障害者向けの情報保障や発達障害者向けの作業環境整備が不足しています。
- 定着率の低さ:
- 障害者の就職後1年以内の離職率は約40%といわれています。これは一般の転職者の約2倍です。「業務内容が合わない」「職場の理解が得られない」が主な理由となっています。
でも明るい話題もあります!大企業を中心に積極的に障害者雇用に取り組む企業も増えてきました。また地方の中小企業でも、在宅勤務制度を整備して障害者のテレワーク雇用を実現する例が増えています。
例えば以下は、建築資材リース会社の障害者雇用正社員求人です。
この求人は鹿児島県の会社の事務職の求人です。この会社特徴は以下の通りです。
この求人は、障害者は在宅勤務が可能となっています。そのほかにも通院のための就業時間や働きやすさを考慮したバリアフリーなど、様々な配慮があります。地方であっても、こうした求人は珍しくない時代になっています。
大事なのは、こうした現状を知った上で、自分に合った会社を見つけること。ハローワークや障害者専門の転職エージェントを利用すれば、良い職場との出会いの可能性がグッと高まりますよ。
次の章では、障害者手帳の有無で就職活動がどう変わるのかを解説します。
手帳の有無による就職活動の違い:手帳に関する情報
「障害者手帳があると就職に有利?」「手帳なしだと働きにくい?」 こんな疑問、持ちますよね。実際のところどうなのか、分かりやすく解説します。
手帳の種類と取得方法
障害者手帳には大きく分けて3種類あります。
身体障害者手帳
- 対象となる障害: 目や耳、手足の障害、内部障害(心臓・腎臓など)
- 等級: 1級(重度)〜6級(軽度)
- 保持者数: 約450万人
- 特徴: もっとも歴史が古く、社会的認知度が高い手帳です
療育手帳
- 対象となる障害: 知的障害
- 等級: A(重度)・B(中軽度)※自治体によって表記が異なります
- 保持者数: 約100万人
- 特徴: 全国共通の名称ではなく、地域によって「愛の手帳」「みどりの手帳」など呼び名が違います
精神障害者保健福祉手帳
- 対象となる障害: うつ病、統合失調症、双極性障害、発達障害など
- 等級: 1級(重度)〜3級(軽度)
- 保持者数: 約120万人
- 特徴: 2年ごとの更新が必要で、発達障害の方も取得できます
以下は、私の手帳です。
この手帳を取得すれば、障害者雇用の道が開けます。
手帳なしで就職するとどうなる?
メリット
- 求人の選択肢が広がる: 一般枠の求人も障害者枠の求人も両方チェックできる
- プライバシーを守れる: 私の様なADHD傾向があることを職場に伝えず、自分なりの工夫(タスク管理ツールの活用など)で乗り切っている方もいる
- キャリアの可能性が広がる: 手帳なしで転職し、障害者枠より20%高い給与でWebエンジニアとして採用された例がある
デメリット
- 法定雇用率の対象外: 障害者雇用率に算入されないため、企業側のインセンティブ、つまり採用動機が低くなります
- 配慮を受けにくい: てんかんのある方が、発作時の対応を会社に伝えておらず、発作が起きた際に適切な対応が受けられなかった事例がある
- 体調不良時の理解を得にくい: 私は調子の波を理解してもらえず、『なぜ先週はできたのに今週はできないの?』と叱責されたことが何度もある
どうすればいい?
手帳の有無は、あなたが働きやすくなるための「ツール」の一つ。
どちらが絶対に正しいわけではありません。
- 手帳あり→障害者雇用枠で働く場合:配慮を受けやすく、長く安定して働ける可能性が高まります
- 手帳なし→一般枠で働く場合:自分の障害特性を理解し、必要な場面では「こういう配慮があると働きやすい」と具体的に伝えていくことが大切です
実際、私のように「最初は手帳なしで働いていたけど、体調を崩して取得した」というケースも珍しくありません。状況に応じて柔軟に考えていきましょう。
自分に合った仕事を見つけるために
求人探しを始めると、「どこで探そう?」「何を基準に選ぼう?」って頭を悩ませますよね。ぴったりの仕事を見つけるためのヒントをお伝えします!
求人の探し方
ハローワーク
- 障害者専用の窓口があって、ベテラン職員がサポートしてくれる!
- 地元の求人が多いから、通勤が楽な職場を見つけやすい
障害者専門の転職エージェント
- あなたの特性をしっかり理解したプロが、ぴったりの求人を選んでくれる
- 「履歴書の書き方がわからない…」そんな心配も不要!面接対策もバッチリ
求人サイト
- 夜中でも朝でも、好きな時間に検索できる
- 「在宅OK」の求人も豊富!通院スケジュールと両立しやすい
重要なのは配慮があるかどうか。自分にあった配慮がある求人の探し方
・「勤務時間は自分のリズムに合うかな?」「時短OKかな?」
例えば以下は生命保険会社の障害者雇用正社員求人です。
この求人は一般事務職です。この求人の勤務時間欄は以下の通りです。
この求人は1日6時間程度の勤務であったも可能となっています。通院状況に合わせた働き方が可能であることがわかります。
・「給料はちゃんと払われるのか?」「自分のスキルに見合ったお給料がもらえるのか?」
仕事を探すとき、「ちゃんと給料がもらえるのかな?」「自分のスキルに合った報酬がもらえるかな?」と不安になること、ありますよね。
そんな時は、「障害者雇用」と「一般求人」の両方をチェックするのがおすすめです!
- 障害者雇用 → 職場の配慮が手厚いが、給与が低めのこともある
一般求人 → スキルがあれば高収入も可能
例えば、ITエンジニアなど専門職の場合、こんな条件で検索すると、良い求人が見つかります。
- キーワード:「障害者雇用 ITエンジニア 在宅 年収400万円以上」
- 条件:月給25万円以上、フルタイム、昇給あり、在宅OK
こんな条件で求人サイトで探してみると、以下のようなIT企業で働くエンジニアの仕事が見つかりました。しかも、在宅勤務ができて、給料も一般雇用と変わらないくらいなんです。
この求人のように、スキルさえあれば、あなたにピッタリの、しかも良い条件のお仕事が見つかる可能性は十分あります。あきらめずに、色々と探してみてくださいね!
障害者雇用で休憩が取りやすい求人の探し方
「仕事中に適度に休憩を取りながら働きたい」と思う方も多いですよね。そんなときは、求人の探し方を工夫することで、休憩が取りやすい職場を見つけやすくなります!
求人サイトで、次のようなキーワードを使うと見つけやすくなります。
- 柔軟な勤務
- 時短勤務可
- フレックス勤務
- 体調に配慮
- 休憩自由
- 適宜休憩
- 配慮あり
- 無理なく働ける
例えば、
- 「障害者雇用 体調に配慮 休憩自由」
- 「障害者採用 適宜休憩 柔軟な働き方」
といった検索ワードを使うと、休憩を取りやすい職場を見つけやすくなります。
この方法で探したところ、大手情報通信会社の子会社が出している事務職の求人が見つかりました。
この求人の特徴を見ると、
- 体調に合わせて通院や休暇が取れる
- フレックスタイム制度がある
- 柔軟な働き方ができる
と書かれており、休憩を取りやすい環境が整っています。大手企業の子会社では、こうした働きやすい条件が整った求人が多い傾向があります。
休憩を取りながら無理なく働きたい方は、適切なキーワードを活用して求人を検索してみてください。条件の良い職場が見つかる可能性が高まりますよ。
障害への配慮はどう?
例えば「電話は苦手…」という障害者には「電話対応なしでOK!」みたいな具体的な配慮例があります。
以下は、とあるフランチャイズ事業会社の障害者向け正社員求人です。
この求人は商品の検品や、在庫管理のためのデータ入力などが仕事です。この求人の特徴は以下の通りです。
この求人の最大の特徴は「電話対応なし」。電話対応が不要なので、マルチタスクが苦手な精神障害や発達障害のある方も安心して働けます。一つのことに集中できる環境なので、能力を存分に発揮できます。
普通の求人ではなかなか見つからない「電話対応なし」という配慮。これぞ障害者雇用ならではの強みです。
面接で配慮を上手に伝えるコツ
事前準備のポイント
「絶対に必要」なことと「あれば助かる」ことをリストアップ
面接では、自分に必要な配慮を的確に伝えることが大切です。ただし、すべてを一度に伝えようとすると、企業側が「対応が大変そう」と感じてしまうことも。
そのため、
- 「絶対に必要なこと」
- 「あれば助かること」
の2つに分けて整理すると、伝えやすくなります。
「前の職場ではこうしてもらっていました」という具体例を用意する
「こういう配慮があれば助かります」というだけでなく、「前の職場ではこういった対応をしてもらい、うまく働けました」と具体例を示すと説得力が増します。
効果的な伝え方
- 「疲れやすいです」 → 「4時間作業したら15分休憩をとると、集中力がキープできます」
- 「○○ができません」 → 「こういう工夫をすればできます!」
- 「こうしてもらうと助かります」 → 「こうすれば私も会社もWin-Win!」
前向きな言い方をすることで、「一緒に働きたい」と思ってもらいやすくなります。
面接で聞いておきたいこと
- 「御社では障害のある社員にどんなサポートをしていますか?」
- 「在宅勤務は週に何日まで可能ですか?」
聞きにくいと感じるかもしれませんが、事前に確認することで入社後のミスマッチを防げます。
障害のある方の就職後サポート・ガイド
障害があっても安心して働き続けるためのヒントをご紹介します!
頼れるサポート
- 障害者専門の転職エージェント: あなたに合った求人紹介と就職後も続く手厚いサポート
- 就労定着支援: 就職後3年間、専門家に相談できる
- ジョブコーチ: 職場に直接来て、仕事のやり方や職場との調整を手伝ってくれる
自分を大切に
- 睡眠・食事・運動のバランスを意識しよう
- 趣味や休憩の時間も大切に
- 同じ経験を持つ仲間とつながろう
一人で悩まず専門家に相談して、あなたらしく働ける場所を見つけましょう!
まとめ:あなたらしく働ける場所を見つけるために
この記事では、障害があっても自分らしく活躍できる職場を見つけるヒントをご紹介しました。ポイントを整理しておきましょう。
障害者雇用で大切な5つのこと
1. 手帳は選択肢の一つ
手帳があれば障害者雇用枠を活用できますが、なくても適切な配慮を受けながら働ける場所はあります。あなたの状況に合わせて判断しましょう。
2. 自己理解が成功の鍵
「できること」「苦手なこと」「必要な配慮」を具体的に把握しておくことで、ミスマッチを防ぎ、長く働ける環境を見つけられます。
3. 専門家のサポートを活用しよう
障害者専門の転職エージェントや就労支援機関には、あなたの特性に合った仕事を見つけるノウハウがあります。一人で抱え込まず、相談してみましょう。
4. 必要な配慮は前向きに伝えよう
「こうすればもっと力を発揮できる」という建設的な伝え方で、自分に必要な配慮を伝える勇気を持ちましょう。
5. 定着支援を活用しよう
就職後も継続的なサポートを受けることで、安心して長く働き続けられる環境を作れます。
明日から始められるアクション
- 情報収集: ハローワークの専門窓口や障害者向け求人サイトをチェック
- エージェントに相談: まずは話を聞くだけでも新しい可能性が見えてくるかも
- スキルアップ: PCスキルや資格取得で自分の市場価値を高めよう
- 先輩の経験から学ぶ: SNSやブログで同じ障害のある方の体験談を読んでみよう
転職活動は一歩ずつの積み重ね。すぐに理想の仕事が見つからなくても、焦らず自分のペースで進めていきましょう。
障害は決して弱みではありません。それを乗り越えてきた経験や独自の視点は、職場で活かせる大きな強みになります。
自分らしく輝ける場所は必ずあります。勇気を出して、新しい一歩を踏み出しましょう。あなたの挑戦を、心から応援しています!
障害者が就職・転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい障害への配慮や労働条件の交渉もすべて自分でやらなければなりません。
一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、障害者特有の事情説明や交渉もあなたの代わりに行ってくれます。
ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「障害に応じた求人情報が多いか、少ないか」「転職エージェントが障害の特性に理解があるか」「転職後のフォローが手厚いか」などの違いがあります。
これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。