旅行業界は就職・転職先として人気があります。知名度の高い大手の旅行会社は、人気就職先の上位にランキングされています。旅行業界の仕事に携わるメリットは、お客さんの喜びや感謝を実感できることです。ただ人気の業界であるため、大手旅行会社では採用までのハードルが高いです。

このとき障害者雇用の求人は一般枠とは別の枠の求人となります。このため応募対象者が一般枠よりもかなり少なくなり、採用までの競争率が低くなります。ただ障害者雇用の職種は、事務職に限られる点に注意する必要があります。

旅行会社の障害者雇用求人にはいくつかの特徴があるため、障害者はこうした特徴を踏まえて求人選びをする必要があります。そこで以下では、障害者が旅行会社への就職や転職を成功させるための求人の選び方を解説します。

旅行会社の障害者雇用求人は事務職に限られる

旅行会社の仕事は、企画や営業のほか添乗員などがあります。この中で障害者雇用の旅行会社の求人は、ほとんどが主要業務を支える事務職です。その理由は事務職の中でも心身に負担が少ない簡単な仕事であれば、障害者に適しているからです。

例えば以下は、大手旅行会社の障害者雇用・正社員求人です。

仕事内容は、他の業界とは変わりない事務仕事です。旅行会社の障害者雇用では、添乗員は営業などのような動き回るような仕事内容の求人はありません。

このため障害者が旅行業界で就職や転職をするとき、この求人のように普通の事務職求人が大半であること踏まえて求人選びをしましょう。

大手に限られている旅行会社の障害者雇用求人

また旅行会社の障害者雇用で事務職が多い理由は、旅行会社の障害者雇用が大手に限られているからです。大企業の場合、法律で障害者を一定割合の障害者を雇用しなければならない義務があります。このため大手では障害者雇用枠を設け、一般枠とは別に求人を出しています。

一方で中小や零細の旅行代理店では、障害者雇用求人はありません。小規模の企業の場合、ひとりで営業や企画、添乗員など何役もの仕事を担わなければならないからです。身体障害者は添乗員のような動き回る仕事を担うことができません。また精神障害者が旅行代理店で営業職を担うのは、対人力が高くないため難しいです。

一方で、大手の旅行会社では分業が進んでいます。企画や営業、事務などの仕事は部署ごとに分かれており、それぞれの役割に特化した仕事をしています。このため障害者の場合、心身の負担が少ない事務職の求人が存在します。

こうした理由から、障害者が旅行代理店の求人は就職や転職をしようとするときは、求人が大企業に限られることを理解しておきましょう

大手旅行会社の大手障害者雇用求人のメリット

このように旅行代理店の障害者雇用が大手に限られていることは、障害者にとってメリットがあります。

メリットのひとつは、障害者が一般枠よりも採用がされやすいことです。大手旅行会社は人気の就職先であるため、応募者が殺到して競争率は高くなります。

ただ、前述の通り大手旅行会社は障害者雇用が法律で障害者を雇用する義務が課せられています。採用側が障害者雇用率を達成しようするとき、障害者の数は限られているため一般枠よりも障害者の採用に積極的になります。このとき大手の障害者枠は一般枠とは別枠です。このため採用の競争率が低くなります。

また大手旅行会社の応募資格は一般枠では大卒者求人が普通ですが、障害者求人は高卒や短大卒でも応募可能です。このため障害者の方が応募できるチャンスが広がります。

例えば以下は、大手旅行代理店の一般枠の総合職・正社員求人です。

給与の詳細が記されているのは最終学歴が大卒以上だけです。このように、国内最大手旅行代理店の一般枠求人は大卒以上でなければ応募できないのが普通です。

ただ障害者雇用については、応募条件は緩いです。例えば以下は、海外ウェディングや新婚旅行を手掛ける大手旅行代理店の障害者雇用・正社員求人です。

一般的な事務職求人です。この求人の応募資格は以下の通りです。

学歴・資格はいっさい不要です。こうした大手では一般枠で採用されるための競争率は高く、応募資格は大卒以上が普通です。一方で障害者雇用では、高卒以上だったり学歴不問だったりする求人が大半です。また特に高い知識や経験を必要としません。

このため障害者は、このような障害者だけに用意された有利な応募条件を活かして求人選びをしましょう。

大手は障害者への配慮や理解が充実している

また、ふたつ目の大手旅行会社の障害者雇用のメリットは、障害に対する理解や配慮が充実していることです。中小や零細の旅行代理店と比べて大手の場合長期的に経営が安定しており、経済的にも体制的にもゆとりがあります。このため障害者へ施設や働き方に対して多くの配慮をすることができます。

例えば以下は、大手旅行会社の障害者従業員に対する取り組みです。

障害者の就労定着のために専門部署を設けています。以下は、障害者社員の就労定着のための支援です。

障害者社員のために充実した研修や意見交換会、相談窓口が用意されています。このような配慮は、中小や零細企業ではみることのできません。

これは大手の場合、障害者雇用義務を達成しても採用後の障害者の定着率が低いときは行政から指導を受けることがあります。このためせっかく雇用した障害者社員から「職場で配慮や理解がなかった」といわれて退職されると、採用側の損害は大きくなります。

こうした理由から大手では、障害者社員への配慮を充実させています。このため障害者が求人内容で障害への配慮や職場の理解を重視するときは、大手の旅行会社を選ぶようにしましょう。

障害者社員の配慮に特化した特例子会社の求人

また、こうした障害への配慮が施設や働き方の面で充実している旅行会社は、ほかにも存在します。それは、特例子会社です。多くの大手の会社では、特例子会社を設立しています。

特例子会社は、障害者雇用を目的に設立されています。特例子会社の障害者は会社本体の障害者雇用者としてカウントされるため、採用側にはグループ全体の障害者雇用率に反映されるメリットがあります。

特例子会社は大半の社員が障害者なので、本社の部署で障害者として一般の社員と同じように働くよりも障害への理解や配慮が格段に充実しています。

例えば以下は、大手旅行会社の特例子会社の求人です。

障害者雇用を通した社会貢献のために、大手旅行会社が設立した会社です。求人内容は以下の通りです。

データ入力やメール室、清掃作業など本社や関連会社の雑務を担っています。このような仕事であれば健常者がやる必要はなく、障害者の心身の負担にはなりません。この会社の雇用実績や配慮は以下の通りです。

身体障害者から精神障害者まで多くの雇用実績があります。また、在宅勤務や会話補助機器であるUDトークの導入などハードとソフト両面で多くの配慮があります。

このような求人であれば、障害者での長く安定して働くことができます。また、遠慮なく障害への配慮を申し出ることも可能です。

このように、これから社会人としての実務経験を積んでいきたいと考えている障害者や健常者と一緒に働くことに不慣れな障害者は、こうした障害への配慮や理解が行き届いた旅行会社の特例子会社の求人を選びましょう。

求人の選択幅が広がるインハウスエージェントの障害者雇用求人

ただ旅行会社の障害者雇用求人は大手に限られています。また、職種は事務職が大半です。このため旅行会社への就職や転職を考えている障害者にとっては、求人数だけでなく職種でも選択の幅が狭くなっています。

それでは旅行会社の求人選びで、選択の幅を広げるにはどうしたらいいでしょうか。このとき社内旅行代理店であるインハウスエージェントを求人の選択肢として増やすといいです。

インハウスエージェントは社内の従業員の旅行や出張の手配などの事務関連を担う子会社です。仕事内容は旅程の企画や管理、切符の手配などです。

こうした仕事は通常旅行代理店に外注するのが普通です。ただグローバル企業や巨大企業では社員の出張があまりにも多いため、自社で担った方がコスト削減につながります。

例えば以下は、大手印刷会社の子会社の障害者雇用・正社員求人です。

大手印刷会社の旅行代理店子会社の求人です。グループ会社の出張事務を一手に担うインハウスエージェントの仕事です。

こうしたインハウスエージェントは、出張で必要な航空券やホテル、レンタカーなどの予約手配します。また、海外であれば渡航先国の入国査証の取得、渡航中のスケジュール管理などを一体的に行っています。

旅行会社の障害者雇用は前述の通り、簡単な事務職ばかりです。一方、インハウスエージェントは企画や予約手配など旅程全般の管理に携わることができます。このため、旅行会社で勤務するよりも旅行業務のノウハウを習得できる場合があります。

旅行業務で求人選びをしている障害者は、旅行業界に絞っていては求人が大手に限られます。このため求人数は少なく、選択の幅狭くなってしまいます。このとき旅行会社に絞らず、インハウスエージェントの求人にも目を向ければ選択幅が広がります。

このため旅行業務で就職や転職を目指す障害者は、あらゆる業界に求人の選択幅を広げられるようにインハウスエージェントにも視野を広げて求人選びをしましょう。

まとめ

大手旅行会社は人気就職先のひとつです。このため採用されるためのハードルが高く、一般枠では高い学歴や経験を持つ人材でなければ難しいです。

一方で障害者採用枠であれば、大手には一定の障害者の雇用義務があるため採用に積極になり、採用のハードルは下がるメリットがあります。

また旅行会社の障害者雇用は、大手に限られます。大手は小規模の会社と比べて金銭面や体制面でゆとりのあるため、バリアフリーや負担の少ない事務職など障害者に配慮や理解が行き届いています。また、障害者雇用を目的に本社やグループ企業の雑務を引き受ける特例子会社も存在します。

ただ、障害者雇用は大手に限られるため求人数は少ないです。そこで社内旅行代理店であるインハウスエージェントの求人にも目を向けましょう。そうすることで、働きやすく条件の良い旅行会社の求人への就職・転職を実現することができます。


障害者が就職・転職するとき、求人を探すときにほとんどの人は転職サイトを活用します。転職サイトを利用しないで自力で求人を探すと、希望の条件の求人を探す作業だけでなく、細かい障害への配慮や労働条件の交渉もすべて自分でやらなければなりません。

一方で転職サイトに登録して、転職エージェントから求人を紹介してもらうと、非公開求人に出会うことができます。また、障害者特有の事情説明や交渉もあなたの代わりに行ってくれます。

ただし、転職サイトによって特徴が異なります。例えば「障害に応じた求人情報が多いか、少ないか」「転職エージェントが障害の特性に理解があるか」「転職後のフォローが手厚いか」などの違いがあります。

これらを理解したうえで転職サイトを活用するようにしましょう。そこで、以下のページで転職サイトの特徴を解説しています。それぞれの転職サイトの違いを認識して活用することで、転職での失敗を防ぐことができます。